ITパスポート企業と法務

07 業務分析手法

ITパスポート

 

パレート図

項目ごとの重要度や影響度を棒グラフと折れ線で表した図。

「少数の重要な要素が全体に大きな影響を与える」というパレートの法則に基づく。

主に不良原因や売上要因の分析に使われる。

例:クレーム件数の多い順に棒グラフで並べて、重点改善項目を特定。

 

ABC分析

在庫や商品などを重要度によってA・B・Cの3ランクに分類する分析手法。

Aは重要、Cは重要度が低いとし、重点管理すべき対象を絞り込む。

売上や利益への寄与度を基準に使われることが多い。

例:売上の上位20%の商品をAランクとして集中管理。

 

特性要因図(フィッシュボーンチャート)

問題の原因を魚の骨のような形で整理する図。

「なぜそうなったか」を要因ごとに分類し、体系的に整理できる。

品質管理や問題解決の初期分析によく使われる。

例:納期遅れの原因を人・方法・設備・環境の視点から洗い出す。

 

管理図

製品や工程の状態が安定しているかを時系列で監視するグラフ。

上限・下限の管理線を設けて、基準内に収まっているかを確認する。

品質管理や工程管理に使われる代表的なツール。

例:製品の寸法データを毎日測定し、ばらつきが異常かどうかを判断。

 

系統図

目的と手段、原因と結果などを段階的につないで表す図。

複雑な関係を整理し、全体構造を見える化する。

問題解決や計画立案の構想段階で役立つ。

例:売上向上のために、広告強化・接客改善などの手段を枝分かれで整理。

 

PERT(アローダイアグラム)

作業の流れと順序、所要時間を矢印で示した図。

プロジェクトの全体像を可視化し、進行管理に使われる。

遅延リスクや工程の依存関係が分かりやすくなる。

例:新製品の開発工程を図にして、各工程の関係と所要時間を整理。

 

クリティカルパス分析

PERT図で特定される、最も時間がかかる経路を分析する方法。

この経路が遅れると、プロジェクト全体が遅れるため重点管理が必要。

納期管理やボトルネックの特定に使われる。

例:設計→試作→評価の流れが最長のため、重点的に進捗確認を行う。

 

最小二乗法

誤差の二乗の合計が最も小さくなるような直線をデータに当てはめる手法。

回帰分析の基本的な考え方で、予測や傾向の把握に用いられる。

観測値と理論値の差を最小化する数理的手法。

例:売上と広告費の関係に最もよく合う直線を引いて分析。

 

回帰分析

ある変数が他の変数にどう影響されるかを数式で表す手法。

「原因と結果」の関係性をモデル化し、将来の予測や傾向把握に使う。

単回帰、重回帰など分析の精度に応じた種類がある。

例:広告費が1万円増えると売上がどれだけ増えるかを数式で予測。

 

相関と因果

2つの変数が一緒に変化することを相関、片方がもう片方に影響することを因果という。

相関があっても必ず因果があるとは限らない。

データ分析では、この違いを見極めることが重要。

例:アイス販売と熱中症の発生には相関があるが、直接の因果関係ではない。

 

擬似相関

見かけ上は強い相関があるが、実際には関係がない状態。

第3の要因が両方に影響していることで、関係があるように見えてしまう。

因果関係を誤って解釈すると判断ミスにつながる。

例:アイス販売と水難事故に強い相関があるが、実際は「暑さ」が共通要因。

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