レスポンスタイム
利用者が入力してから、システムが応答するまでにかかる時間。
短いほど快適に利用できると感じられる。
Webサービスや業務システムの性能評価に使われる。
例:検索ボタンを押してから結果が表示されるまでの時間。
ベンチマーク
システムや装置の性能を評価・比較するための基準となる処理や指標。
一定の条件で実行し、速度や効率を数値で示す。
新しい機器やソフトの選定に使われる。
例:CPUの処理速度を比較するベンチマークテスト。
稼働率
システムや機器が正常に稼働している時間の割合。
高いほど安定性や信頼性が高いと評価される。
可用性の指標として重要。
例:月間で99.9%の稼働率を維持するWebサーバ。
故障率
ある期間において、装置やシステムが故障する割合。
低いほど安定したシステムとされる。
MTBFと組み合わせて評価されることも多い。
例:1か月に2回故障した場合の故障率を算出する。
MTBF(Mean Time Between Failures)
故障と故障の間の平均稼働時間。
数値が大きいほど、壊れにくい製品とされる。
システムの信頼性を評価する重要な指標。
例:MTBFが10,000時間のハードディスク。
MTTR(Mean Time To Repair)
故障から復旧までにかかる平均修復時間。
短いほど迅速な復旧体制が整っているとされる。
MTBFとあわせて可用性を計算する際にも用いられる。
例:サーバ障害のMTTRが30分以内に設定されている。
デュアルシステム
2つの同一構成のシステムを並行運用して、いずれかに障害が起きても処理を継続できる方式。
同時に同じ処理を行い、信頼性を高める。
金融機関などで使用される高信頼構成。
例:取引データを2台のシステムで同時に処理する。
デュプレックスシステム
メインとスタンバイの2台構成で、通常はメインのみ稼働する方式。
メインが故障した際にスタンバイが自動で引き継ぐ。
コストを抑えながら可用性を高める構成。
例:業務サーバのバックアップとしてスタンバイ機を用意する。
フェールセーフ
故障や誤操作が起きても、安全な状態を維持する設計思想。
完全に動かなくなることで事故を防ぐ場合もある。
人命や設備を守ることを重視する。
例:異常が起きたら自動的に機械を停止させる装置。
フォールトトレラント
故障が起きても、システム全体として動作を継続できる仕組み。
冗長構成により、一部が壊れても影響を最小限に抑える。
高可用性が求められるシステムに適用される。
例:片方のCPUが故障しても、もう一方で処理を続行する。
フールプルーフ
利用者の誤操作があっても、安全に使用できる設計。
人間のミスを前提に、安全側に倒す工夫がされている。
ユーザーフレンドリーな設計とも関係が深い。
例:プリンタのカバーを開けたままでは印刷できない。
コールドスタンバイ
予備システムを用意しておき、障害発生時に起動する方式。
通常は電源が切られており、切り替えには時間がかかる。
導入コストが低く、重要性の低いシステムで使われる。
例:古いPCをコールドスタンバイとして保管しておく。
ホットスタンバイ
予備システムを常に起動状態で待機させ、障害時にすぐ切り替えられる方式。
切り替え時間が短く、業務の中断を最小限にできる。
高い可用性が求められるシステムで使用される。
例:サーバが故障した際に即座にスタンバイ機に切り替える。
初期コスト
システムや設備を導入する際にかかる費用。
ハードウェア、ソフトウェア、設置作業などが含まれる。
導入時に一時的に大きな支出が発生する。
例:新しいネットワーク機器の購入にかかる費用。
運用コスト
システムの稼働・保守に継続的にかかる費用。
電気代、サポート契約、人件費などが含まれる。
長期的なコストとして考慮する必要がある。
例:毎月のクラウドサービス利用料。
TCO(Total Cost of Ownership)
システムの導入から廃棄までにかかる総費用(総保有コスト)。
初期コストだけでなく、運用・保守・教育なども含めて評価する。
システム選定の指標として用いられる。
例:購入価格が安くても、TCOが高い場合は長期的に割高になる。