ITパスポート経営戦略

30 エンジニアリングシステム

ITパスポート

 

CAD(Computer Aided Design)

コンピュータを使って製品の設計や図面作成を行う技術。

従来の手書きよりも正確で効率的に設計ができる。

3次元の立体モデルも作成でき、製造前に形状や構造を確認できる。

例:自動車部品の設計図をCADソフトで作成する。

 

コンカレントエンジニアリング

設計・開発・製造などの工程を同時並行で進める手法。

全体の作業期間を短縮し、品質向上やコスト削減を図る。

関係部門の連携や情報共有が重要になる。

例:設計中に製造部門と協力して、生産しやすい製品を同時に検討する。

 

シミュレーション

実際に動かす前に、コンピュータ上で動作や結果を再現して確認する方法。

コストをかけずにリスクを予測・評価できる。

製品開発、交通計画、災害対策など幅広い分野で活用される。

例:新しい工場ラインの配置をシミュレーションして最適化する。

 

センシング技術

センサーを使って温度、圧力、動きなどの情報を取得する技術。

IoTや自動運転、工場の自動化などで重要な役割を果たす。

リアルタイムでの情報収集により、効率的な制御が可能になる。

例:製造機械に取り付けたセンサーが異常振動を検知して自動停止する。

 

生産方式

製品を効率よく作るための仕組みや考え方のこと。

多品種少量生産、セル生産方式、ライン生産方式などがある。

市場のニーズや技術に合わせて最適な方式が選ばれる。

例:少人数で1台の製品を一貫して作るセル生産方式。

 

JIT(Just In Time:ジャストインタイム)

必要なものを、必要なときに、必要な量だけ生産する方式。

在庫を減らし、ムダのない効率的な生産を目指す。

トヨタ生産方式の代表的な考え方。

例:部品が使われる直前に納品される仕組みを構築する。

 

FMS(Flexible Manufacturing System:フレキシブル生産システム)

生産する製品の種類や数量に柔軟に対応できる自動化システム。

機械やロボットを組み合わせて、少量多品種の生産を効率化する。

市場の変化に即応できる工場づくりに有効。

例:ロボットが自動で製品の種類ごとに加工を切り替える生産ライン。

 

MRP(Material Requirements Planning:資材所要量計画)

製品を作るために必要な材料や部品の数量と時期を計画する手法。

在庫を最小限に保ちつつ、必要な資材を確実に手配できる。

生産計画と連動して資材管理を効率化する。

例:来月の生産予定に合わせて、材料を事前に手配する。

 

リーン生産方式

ムダを徹底的に省き、価値を生む工程だけに集中する生産方式。

少ない資源で高品質な製品を作ることを目的とする。

顧客価値を中心に考える生産哲学。

例:不要な在庫や動作をなくして、生産スピードを高める。

 

かんばん方式

部品や製品の補充指示を「かんばん(札)」で伝える仕組み。

現場の状況に応じて必要な量を自動的に調整できる。

トヨタ自動車が開発した方式で、ジャストインタイム生産の柱の一つ。

視覚的に在庫や進捗を管理することができる。

例:組立ラインで部品が一定数減ると、自動的に次の部品が運ばれてくる仕組み。

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